行政書士でTabiJoy運営者の三浦です。
私は、2度の留学(オーストラリア・フィリピン)、世界5大陸約30ヵ国100都市以上への渡航、行政書士資格(契約書作成や申請代理を行える国家資格です)、総合旅行業務取扱管理者資格(旅行業唯一の国家資格です)、総合旅程管理主任者資格(海外の添乗業務を管理できる資格です)を取得し、旅行業・留学業に特化した行政書士として活動しています。
現在、海外添乗員として、お客様をご案内する機会もあり、「海外旅行には、どのような準備が必要?」と質問される機会があります。
海外旅行には、多くの準備や計画が必要だという意見もありますが、基本的には「パスポート」と「航空券」があれば出発することが可能です。
国や地域によっては、予防接種が必要な場合やビザの取得(アメリカはESTAが必要等)が必要な場合もありますが、日本人である私たちは優遇されている部分も多く、比較的、他の国籍の方と比べて、どちらの国へも入国しやすい状況にあります。
その背景には、日本人は勤勉で真面目、テロ思想などの心配がないと、国際的に判断されていることがあるかと思われます。
私自身も、世界を周る中で、税関やビザ申請などの際に、「日本人」だと伝えると、対応が良くなることもしばしばありました。
実際の経験としては親日家が多いブラジルにて、イミグレーションでパスポートを提出すると「I Love Japan」とパスポートのキスをされたことがあります。
その時は、業務的に大丈夫なのかと心配になりましたが、日本人は様々な国で危険人物だと見なされにくいメリットがあり、海外旅行は非常にしやすいと思います。
少々前置きが長くなってしまいましたが、これまでの私の経験を基に、スムーズに海外旅行へ出発するための8のステップをご紹介したいと思います。
目次
STEP1 まずはパスポートを取得(確認)
まずは、パスポートを取得(確認)することから始めます。
パスポートは、取得までに7日〜10日程度必要になるため、時間に余裕を持って申請する必要があるからです。
パスポートには、「5年(申請料金11,000円)」と「10年(申請料金16,000円)」のパスポートがあります。
また、注意点としては、20歳未満の方は10年パスポートは取得不可となっており、5年パスポートのみ取得可能な点です。
パスポート申請必要書類
- 一般旅券発給申請書 1通
- 戸籍謄本または、戸籍抄本 1通(450円程度)
- 住民票の写し 1通(300円)
- 身分証明書
- 写真 1枚(スピード写真でもOK・パスポートサイズを選択)
STEP2 旅行先を決める
次に、渡航国や渡航地域を決定します。
現在、LCCや民泊(airbnbなど)の普及などにより、旅行の選択肢は増えています。
STEP3 渡航方法を決める
個人手配orツアー申し込みを選択します。
双方の一般的なメリット・デメリットは以下の通りです。
個人手配
ツアー申し込み
メリット
・手続きを全て依頼できる
・お勧めの場所を(プランによっては添乗員付きで)網羅できる
・トラブル時に対応可能
デメリット
・時間の規制があり、自由行動に制限がある
・団体行動になるので、窮屈さがある
・料金が高いことが多い
STEP4 海外旅行保険に加入
渡航先、渡航方法を決定後、海外旅行保険を検討しましょう。
ツアー申し込みの際には、「海外旅行保険に加入する」という旨の契約を行うかと思われます。
しかし、個人手配やツアーに申し込んだ際でも、補償を手厚くしたい場合は、別途海外旅行保険への加入を検討する必要があります。
渡航先や渡航期間、契約保険会社で保険料は異なりますが、決して安い金額ではありません。
可能であれば支払いたくないという気持ちがある方もいらっしゃると思われますが、万が一を考え、加入するべきだと考えています。
仮に、海外現地で怪我や病気のため緊急搬送、緊急手術となると数百万円請求されてしまうことも少なくありません。
そこにドクターヘリなども手配した場合、数千万円という請求の可能性もあります。
あくまで可能性の話なのですが、無保険で海外へ渡航することはリスクが高いです。
保険料金を抑えての補償を希望の際には、クレジットカード付帯の海外旅行保険を利用することを検討すると良いと思います。
海外旅行の際には、数枚のクレジットカードを持参するかと思われますので、ご利用のクレジットカード会社にクレジットカード付帯の海外保険について確認することをお勧めします(カードにより規約が異なります)。
私も、海外渡航の際、クレジットカード付帯の海外旅行保険を利用することがあります。
STEP5 空港ラウンジ利用を検討
空港ラウンジは様々な利用形態がありますが、私はクレジットカードに付帯している「プライオリティパス」を提示して入ることができるラウンジを利用しています。
「プライオリティパス」が付帯されているクレジットカードは、全て年会費が発生するクレジットカードになりますが、上記の「海外旅行保険」「プライオリティパス」の両面をカバーできるクレジットカードを選択すれば、費用的なメリットも高いと考えています。
私は年会費や海外旅行保険、プライオリティパス等を考慮して、「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」を所持しています。
年会費は2万円になりますが、海外旅行保険も兼ねているため、個人的には満足しています。
STEP6 出発前に最終確認
「パスポート」「航空券」「海外旅行保険」「ホテル」(国によっては「ビザ申請」「予防注射」)の手配が完了後、各予約詳細を確認します。
最終確認を怠ると旅行中にトラブルが生じることも考えられますし、トラブルを英語(現地の言葉)で対応しなくてはならないことも多くあります。
海外旅行を安心に楽しむためにも、入念なチェックが必要です。
「パスポートチェックポイント」国により「入国に残り6ヵ月以上の有効期限があるパスポートが必要」という場合など、条件を付していることもあります。また、パスポートを紛失した場合を考慮して必ずコピーを取り、パスポートとは別の場所で保管しましょう。海外でパスポートを紛失すると身分を証明するものがなくなるため、コピーを取っておくとそのあとの手続きがスムーズです。
「航空券チェックポイント」パスポートと航空券のスペルが合っているかを必ず確認しましょう。1文字でも相違があると国際線に搭乗することができません。例えば太郎という方は、「TARO」or「TAROU」と表記することができます。Uがあるかないかでも、搭乗不可になってしまうので要チェックです。また、航空券や航空会社にもよりますが、基本的にはインターネット上で席を希望できるので、個人手配の際には、ご自身が利用される航空会社の公式ホームページを確認しましょう。
「海外旅行保険チェックポイント」任意の海外旅行に加入すると、冊子が送られてくるので、必ず持参しましょう。また、クレジットカード付帯の保険を利用する場合、補償を受けるためには「旅行代金をクレジットカードで支払う必要がある」という条件を求められることがあるので、ご自身のクレジットカードの詳細を確認しておきましょう。
「ホテルチェックポイント」ツアーの場合は問題ないと思いますが、個人手配の場合はホテルが予約されていることを必ず確認しましょう。また、ホテルにたどり着くまでの道順を、オフラインで表示可能なアプリ、「Maps Me」をダウンロードしておくと安心です。
STEP7 荷物を準備しよう
海外旅行の際、大きなスーツケースに多くの荷物を持参する方もいらっしゃると思いますが、メリットはあまりないと個人的には考えています。
航空券にもよりますが、荷物が規定重量を超過してしまった場合は追加料金を支払う必要がありますし、何よりも移動が大変です。
送迎の有無や移動距離等を考慮して荷物をまとめましょう。
海外旅行での最小限の荷物をご紹介したいと思います。
荷物 | 説明 |
---|---|
パスポート(コピーも合わせて) | 必ず必要です。紛失時のためにコピーをして、パスポート本体とは別の場所で保管しましょう! |
ビザ(VISA、査証) | 国や地域によって、必要or不必要となります。外務省・ビザ免除国 |
海外旅行保険保険証 | 任意海外旅行保険に加入すると郵送されてくるので、必ず持参しましょう! |
航空券 | 最近は電子化もしているので、紙のチケットは必要ない場合も多いです。 |
現金(日本円) | 目的地のお金を日本で両替しても良いですが、レートが良くないことも多いので、私はいつも到着してから現地の現金を取得しています。 |
クレジットカード・プリペイドカード | クレジットカードは最低2枚は必要だと思います。私は別々の場所に保管し、リスク回避するようにしています。 |
セキュリティポーチ | 個人的にはウエストポーチ型が良いと思います。首から下げるタイプは服の上から確認しやすいため、狙われやすいです。 |
衣服3日分くらい | 私は3日の旅行でも3ヵ月の旅行でも3日分しか持って行きません。服はどこでも現地で購入することができるので、あまり必要ないと思います。 |
PC・デバイス・充電器 | こちらは使用している物を持参し、必要であれば変圧器や変換プラグも用意しましょう! |
STEP8 空港へ向かい、いざ海外へ
当日は時間に余裕を持って、空港へ向かいましょう。
トラベル(Travel)の語源は、トラブル(Trouble)と言われているように、旅行にはトラブルがつきものです。
私は、ツアー添乗員として海外渡航する際、トラブルは必ず起きるものだから、焦らずに対応しようといつも心がけています。
しかし、それでも海外旅行には、楽しい思い出や素晴らしい出会いがあるものです。
トラブルも海外旅行の魅力のひとつだと割り切って、様々な状況を楽しんでください。
まとめ
海外旅行の最大の魅力は、新たな世界の魅力を感じることができる点にあると考えています。
個人的な意見にはなりますが、海外に渡航する度に新たな発見が必ずあります。
人々の考え方や人生観の違い、食事、宗教。同じ地球上にいながら人々は異なる感覚で異なる文化の中、生活をしています。
確かに、海外を訪れても、見ている世界は断片的なものであり、ある側面でしか見ていないとも考えられます。
また、海外旅行は費用も時間も費やすにもかかわらず、目に見える「モノ」は手に入れることができません。
しかし、私はこれからも多くの国へ訪れたいと考えていますし、そこに何か価値があると考えています。
これからも、私の経験を基にした海外情報を配信していきたいと思います。
メリット
・観光時間の規制がない
・自由に好きな場所へ行ける
・料金が安いことが多い
デメリット
・情報収集に時間がかかる
・ホテル・航空券・海外旅行保険など全て別々に手配する必要がある
・何かトラブルがあっても全て自己責任