【重要】フィリピン留学前に必ず確認!4つのビザの取得について

行政書士でTabiJoy運営者の三浦です。

私は、2度の留学(オーストラリア・フィリピン)、世界5大陸約30ヵ国100都市以上への渡航、行政書士資格(契約書作成や申請代理を行える国家資格です)、総合旅行業務取扱管理者資格(旅行業唯一の国家資格です)、総合旅程管理主任者資格(海外の添乗業務を管理できる資格です)を取得し、旅行業・留学業に特化した行政書士として活動しています

今回、フィリピンに留学する際に必要なビザをまとめました。

私がフィリピンの語学学校で働いていた時に感じていた、ビザに対する個人的な意見と共にご紹介したいと思います。

ビザと言っても難しいことはなく、語学学校が全て手続きを行ってくれるのですが、知識として頭の中にいれておいて損はないと思います。

そもそもビザとは何か?

パスポートが「この人物は自国の国民である」事を保証するものなので自国の政府機関が発給するのに対し、ビザは「この人物を自国に入国させても良いか(否か)」を審査するものなので相手国の政府機関が発行する。 査証発行は外国人が入国する前に実施するものなので、処理は原則在外公館(大使館、領事館)が行う。wikipedeiaより引用

端的に言うとビザとは、「入国許可証」and「滞在許可証」のことです

パスポートは、日本側が身分を証明するために発行し、ビザは入国と滞在を認めるために発行するというわけです。

事前にビザ申請が必要な国と不要な国がある(旅行時)

社会情勢や日本との国交関係により、各国のビザ発給は相違があります。

例えば、アメリカに渡航する場合(短期滞在の場合)はESTA、オーストラリアに渡航する場合(短期滞在の場合)はETASと国によっては事前にビザを申請する必要がある場合があります。

しかし、日本人がフィリピンに留学する場合には、ビザの事前申請が必要ありません

日本人は事前申請不要で、フィリピン到着時の空港にて入国審査を受ける際に、滞在期限30日間の観光ビザを無料で取得することができるからです。

ビザ発給条件

ただし、日本人なら誰でも取得できるわけではないので注意が必要です。その条件とは、

出国する航空券を取得している…日本への帰国チケットや、他の国に出国するチケット。

パスポートの有効期限が残っている…「滞在予定日数+6ヶ月」以上必要。

暴力団関係者ではない…これは見た目で判断されるので、紛らわしい服装や態度、発言は控える。

フィリピンでは、出国のチケットが無いことで入国を拒否されることもあります。

チケットの有無で入国の問題となるのは、経験上「入国審査官による」と感じています

それは自分自身の「怪しさ」が無いかと、入国審査官の「厳しさ」がどうなのかで、入国を拒否されるか、入国できるかが変わってくるということです。

しかし、原則通り、チケットが無いと入国を拒否されてしまう可能性は高いので、帰りのチケットは必ず取得しておきましょう。

日本帰国のチケットではなく、第三国への出国チケットでも大丈夫です。

フィリピンへの格安航空券の購入は、スカイスキャナーで各検索サイトの最安値を探す、直接セブパシフィックのサイトで検索するなどの方法で比較的簡単に格安航空券を見つける事ができます。

最安値航空券検索のコツは、毎日地道に探すことにあると思います

1日に時間をかけて検索してもなかなか、良い航空券には出会えません。

1日1回検索してみて、思うような航空券が無い場合は、次の日にまた検索するとしたほうが、時間が無駄にならずお勧めです。

フィリピン留学に必要なビザ

少し前置きが長くなってしまいましたが、ここからが本題になります。

フィリピン留学中必要なビザは、「観光ビザ」、「SSP」、「ACR-iカード」、「ECC」の4種類になります。4種類どちらのビザも、フィリピン留学前に日本で手続きする必要はありません。

フィリピンの「観光ビザ」は先ほどの記載の通り、入国の際に取得することができますし、「SSP」、「ACR-iカード」、「ECC」に関しても学校スタッフが代行してくれるので、煩雑な手続きをご自身で行う必要はありません。

しかし、語学学校によってはビザを代行する場合、「代行手数料」が必要な場合があるので、ご入学される予定の学校(若しくはご利用の留学エージェント)に問い合わせる必要があります。

多くの語学学校には、日本人スタッフが滞在しているので、日本語での問い合わせも可能な場合が多く、英語力に自信がない方も問題ありません。

01「観光ビザ」について

フィリピンに31日以上連続して滞在する場合は、観光ビザを現地で延長しながら滞在する必要があります。1回出国してしまうと、今までの延長は無効になり、再入国時には30日の観光ビザが再度支給されます。

フィリピン留学では、1週間単位で申し込む形になることが多いので、5週間以上申し込む場合は手続きが必要になります

【延長料金】※予告なく変更になる可能性がございます。

入国から30日間  無料
1回目の延長(59日まで滞在可能) 3,030ペソ(約7,000円)
2回目の延長(89日まで滞在可能) 4,300ペソ(約10,000円)
3回目の延長(119日まで滞在可能) 2,330ペソ(約5,500円)

何回目の申請かによって金額に変化があります。

なので、長期で留学する場合は月の学費や生活費にプラス10,000円ほどを「観光ビザ延長代」に当てておくと、延長料金を予想外の出費と感じることがなく予算が計算しやすくなります。

※語学学校により、多少観光ビザ延長料金が異なります。

02「SSP」について

SSP(Special Study Permit)は、観光ビザでフィリピンに滞在している外国人が、学校に登録して合法的に学習する事を許可する許可書です。語学学校に入学する外国人は必ず取得しなければなりません。

観光ビザとは別途になり、SSPを取得しても、観光ビザは延長をする必要があります。SSPは学生が学校に到着してから申請書を作成し、学校が該当機関に申請をします。

有効期限は6ヶ月です。出国しても有効期限は変わりませんが、留学中に学校を転校する場合は学校ごとに必要になります。

SSPはフィリピンで語学学校に通う際には、語学学校にかかわらず必ず必要になります。

こちらも手続きは基本的に学校側で入学の際に行ってくれるので手続きの心配はありません。申請料金は学校によって異なりますが5,500ペソ(約13,000円ほどが目安になります)

03「ACR I-Card」について

ACR I-Card見本

ACR I-Card見本

ACR(Alien Certificate of Registrationの略)は、フィリピンに滞在する外国人登録の事です。

現状はフィリピンに59日以上滞在する外国人は皆このACRを取得しなければならず、これは2回目の観光ビザ延長時に延長と同時に申請を行います。

2回目のビザ延長時の費用はビザ延長費とACR-Iカード費の合計となります。ACR I-Cardはイミグレーションでの指紋登録、写真撮影が必要で、留学生の場合は学校職員が同行して手続きするのが一般的です。

イミグレーション迄の交通費は留学生の負担になる学校もあります。

ACR I-Cardは9週間以上、語学留学場合に手続きが必要になります。

学校により手数料や交通費が異なりますが、申請自体は約3,500ペソ(約8,000円)になります。

04「ECC」について

ECC(Emigration Clearance Certificateの略)は、は6ヶ月以上、フィリピンに滞在する方に必要なもので、出国前に個人で移民局に行って申請をします。費用は500-1000 ペソとなります。

以上4つのビザがフィリピン留学では必要になります。

ビザ申請目安金額

・4週間(28日)留学する場合:SSPのみの取得:5,500ペソ(約13,000円)
・6週間(42日)留学する場合:SSP+観光ビザ延長1回:8,530ペソ(約20,000円)
・9週間(63日)留学する場合:SSP+観光ビザ延長2回+ACR-I-CARD:16,330ペソ(約38,000円)
・6ヶ月(180日)留学する場合:SSP+観光ビザ延長4回+ACR-I-CARD+ECC:21,990ペソ(約51,000円)

まとめ

フィリピン留学の際のビザ申請は、入国時に自動的に取得できる「観光ビザ」、学校が手続きを行ってくれる「SSP」「ACR-iカード」「ECC」と、すべてご自身で手続きを行う必要はありません

しかし、現地で留学期間を延長したり(その場合も手数料を支払い語学学校が手続きをしてくれます)、学校を卒業して学校外で暮らす場合はビザの知識が必要になるため、頭の片隅に入れておくと良いかもしれません。

また、取得した「SSP」、「ACR-iカード」、「ECC」は留学生活中に使用することはほとんどなく、普段は、財布の中で眠っている存在となりますが、フィリピン政府が定めたものなので確実に取得することが大切です。

ご不明点がある際には、お気軽にご質問ください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。 この記事が気に入っていただけたらシェアしてもらえると嬉しいです。

ABOUTこの記事をかいた人

三浦 哲郎 契約書作成専門行政書士

「行政書士三浦国際事務所所長」「行政書士・申請取次行政書士・文化庁公認著作権相談員・総合旅行業務取扱管理者」千葉県にて、契約書作成専門の行政書士事務所を経営しております(全国からのご依頼にご対応が可能でございます)。これまで、オーストラリア・フィリピンへの留学、フィリピン現地英語学校勤務、世界5大陸30ヶ国100都市以上へ渡航。趣味はサッカー(千葉県リーグ所属)。家庭では2児の父として奮闘しています。下記、「website」より当事務所の書類作成専門サイトに移行致します。