行政書士の三浦です。
こちらの記事では、通販(ネット商品購入)で購入数を間違えてしまった場合についてご説明しています。
目次
インターネットで商品購入(契約) 「通販での購入ミス」
まずは、インターネットでの商品購入についてご説明します。
インターネットでの商品購入の流れは、事業者側が商品等をインターネットに掲載し、消費者が申込を行う形で行われます(契約が成立します)。
契約は、買主の申込と売主の承諾という、お互いの意思が合致して初めて成立するのが原則です。
改正前の民法では、当事者同士が遠く離れた場所で、申込と承諾を行う場合、承諾の通知の発信時に契約が成立すると定めていました。
しかし、平成29年の民法改正では、承諾の通知が相手方に到達した時点で契約が成立する(到達主義) と規定されることとなりました。
電子契約法の成立の流れ 「通販での購入ミス」
インターネットでの契約が成立する具体的な流れは、例えば、消費者が連絡先のメールアドレスを事業者側に伝えたとします。
その後、事業者が指定のメールアドレスに、承諾のメールを送り、消費者側に到着した時点で契約が成立します。
ここで、注意すべき点は、消費者が事業者からのメールを確認していなくても、契約が成立している点です。
つまり、事業者側が送ったメールが、消費者側のサーバーに情報が記録されればよく、消費者が実際にメールを確認している必要はありません。
これは、消費者側のサーバーに承諾のメールが到着した後、サーバーのシステム障害などによってデータが消滅しても、メール到達に影響はなく、契約は正式に結ばれたことになります。
事業者側には義務が課せられている 「通販での購入ミス」
電子契約法では、消費者の操作ミスに対する救済が図られています。
民法の原則によると、重大なミス (重過失)で意思表示をしたときは、錯誤による意思表示の取消を主張できません。
これは、簡単に言えば、「重大なミスによる契約は、無効にすることができない」ということです。
つまり、消費者側は、利用規約や料金等をよく確認し、インターネットでの契約を結ぶ必要があります。
しかし、インターネットを操作する能力は、個々により異なるため、気づかぬうちに重大なミスを犯してしまう可能性も考えられます。
そこで、電子契約法では、この民法の原則に対して例外を定めています。
具体的には、事業者側には、消費者が自分の申込内容を確認できるようにする義務が課せられており、申込内容確認を行わなかった場合、消費者は契約を無効とできるとしています。
つまり、事業者側は、「本当にこの内容で契約を結びますか?」という確認が必要であり、加えて、消費者が申込ボタンを押す前に、購入(有料である)であることを明示しなくてはならないことなども規定し、消費者保護を図っています。
当行政書士事務所のサポート 「通販での購入ミス」
当事務所では、インターネットでの商品購入契約のトラブルにご対応させていただいております。
例えば、インターネットで商品を購入しようとしたところ、購入数を「2」と入力したかったにも関わらず、操作ミスで「22」と入力してしまったとします。
以前は、このような場合は、消費者が救済される法律がありませんでした。
しかし、電子契約法が施行され、上記のような操作ミスによる意図しない申込みが救済されることになりました。
このように法律上は、操作ミスによる申込みは救済されることになっていますが、実際には、事業者側がキャンセルに応じてくれないこともあるようです。
当事務所では、事業者に内容証明郵便を通じて、操作ミスによる申込みがあったことを事業者に通知し、問題を解決するサポートを行っております。
内容証明郵便とは、郵便局のサービスで内容を第三者(郵便局)に証明してもらうことで、通知した事実を残すものです。
内容証明郵便には、取引のキャンセルを強制するほどの効力はございませんが、当行政書士事務所と郵便局を通して通知することで、心的、社会的な圧力を与えることが可能です。
インターネットでの購入トラブルにお困りの場合は、まずは、お気軽にお問い合わせください(ご相談無料)。
当事務所は、書類作成専門の行政書士事務所です。
当事務所では、各種ご契約書作成代行を全国対応にて(オンラインにて全て完結いたします)、原則、ご依頼から3日以内に納品させて頂いております。
行政書士には厳しい守秘義務があり、ご依頼者様の情報を厳密に管理させていただきながら、迅速かつ正確に業務を進めさせていただきます。
契約書は、項目を原則自由に作成することができます。
そのため、当事務所では、相手方に不平等を感じさせない範囲にて、ご依頼者様が有利になるようなご契約書作成を心がけております。
トラブルの際、ご依頼者様が不利にならないご契約書を求めていらっしゃる場合には、ぜひともご依頼いただけたらと思います。
また、契約書は自由に作成することが可能ですが、契約書が公序良俗違反(社会規範に反する内容違反)等に該当する場合などは、契約書(契約)自体が無効となります。
そのため、当事務所では、法的な確認も含め実用的なご契約書作成を進めさせていただいております。
ご契約書に関して、ご不明点や疑問点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。