私は旅行会社に勤務しながら、30ヶ国以上に渡航してきました。
海外旅行には、基本的にパスポートと航空券があれば渡航可能です(ビザが必要な場合もあります)。
旅行会社勤務経験と「総合旅行業務取扱管理者(旅行業唯一の国家資格です)」有資格者の目線からパスポートに関する疑問をまとめてみました。
目次
- 1 パスポートの期限は?
- 2 申請〜受取までの期間
- 3 申請はインターネットでは不可
- 4 パスポート申請には、申請戸籍謄(抄)本が必要
- 5 渡航前にパスポート有効期限の確認が必要な理由
- 6 パスポートは何歳から取得が必要?
- 7 時間がなくパスポート申請をすることが難しい場合は、代理人申請が可能
- 8 受取は申請者が必ず出向く必要があり
- 9 パスポートの申請は土曜日、日曜日及び祝祭日でも可能?
- 10 未成年の子供には両親の同意が必須
- 11 「緊急時」人道的な理由でパスポートを緊急に発給してもらえる場合がある
- 12 結婚等で名前や本籍地が変わった場合は、手続きが必要
- 13 その他パスポートに関するご質問・疑問はこちらまでどうぞ
パスポートの期限は?
パスポートは原則5年間又は10年間の2種類があり、それぞれ申請料金が異なります。
10年間パスポートの申請料金は5年間のパスポートと比べて割高となりますが、1年単位で考えると10年パスポートを申請することをお勧めします。
大半の方は10年パスポートを申請されます。
申請〜受取までの期間
申請される都道府県等によって異なりますが、一般的には申請〜受取まで1週間程度となります。
しかし、「IC旅券作成機が配備されていない在外公館」では、10日〜3週間程度の日数を必要とします。平日に申請が難しい場合は、行政書士等が代理申請を行うことが可能です。
申請はインターネットでは不可
パスポート申請はインターネットではできないため、申請窓口に出向く必要があります(海外の場合は在外公館)。
都道府県毎の申請詳細は下記をご確認ください。
パスポート申請には、申請戸籍謄(抄)本が必要
パスポートを申請する際には、戸籍謄(抄)本(原本)が必要になります。
戸籍謄(抄)本(原本)が必要な理由としては、戸籍が申請者の国籍と身分関係を公証する唯一の手段だからです。
そのため、厳正な管理が必要なパスポートには戸籍謄(抄)本(原本)が必要となるのです。
戸籍謄(抄)本は、発行後6か月以内のものが必要となります。また、運転免許証等の身分確認証も提出します。
渡航前にパスポート有効期限の確認が必要な理由
外国に渡航する際には、パスポートに一定以上(3か月から6か月程度の場合が多い)の有効期間が残っている必要がある場合があります。
渡航前に有効期限が1年未満の場合は新たにパスポートの発給を申請することができます(残っていた有効期限は新たなパスポートに加算されません。又、同じ旅券番号にはなりません。)。
しかし、仮に海外滞在中にパスポートの有効期限が1年未満となった時などは、海外にある日本大使館又は総領事館でパスポートの切替を行うことができます。
パスポートは何歳から取得が必要?
パスポートは年齢に関係なく一人一冊必要です。つまり赤ちゃんも申請&取得が必要です。
時間がなくパスポート申請をすることが難しい場合は、代理人申請が可能
パスポートは、申請者以外の方が申請書を提出することも可能です。
申請者が発給申請書や訂正申請書の裏面にある「申請書類等提出委任申出書」に必要な事項を記入し、代理人申請を行うことが可能です。
そのため、行政書士等を利用することにより、忙しい方も無理なくパスポートを申請することが可能となります。
受取は申請者が必ず出向く必要があり
申請は代理人申請が可能ですが、受取は必ず申請者自身が本人確認を直接行うため、出向く必要があります。こちらは、親であっても代理で受け取ることはできません。申請者がお子様であれば、必ずお子様自身が出向く必要があります。
申請場所により、土日に受け取れる場合もあります。
パスポートの申請は土曜日、日曜日及び祝祭日でも可能?
パスポートの申請&受取に関しては、都道府県により異なりますので、申請窓口をご確認する必要があります。
未成年の子供には両親の同意が必須
未成年の方がパスポートを取得する際には、原則、両親の同意が必要です。
仮に一方の親が同意をせずに未成年の方を海外に滞在させた場合、子を誘拐した犯罪被疑者として逮捕されてしまう可能性もありますので注意が必要です(国によります)。
「緊急時」人道的な理由でパスポートを緊急に発給してもらえる場合がある
海外に滞在している親族が病気などの場合、入院していることを証明する書類等の提出によりパスポートを緊急に発行する場合があります。
結婚等で名前や本籍地が変わった場合は、手続きが必要
記載事項に変更が生じた場合には、新規のパスポート(10年または5年)か記載事項変更旅券(記載事項が変更前のパスポートの有効期間満了日と同一の新しいパスポート)を申請する必要があります。